部分矯正『インビザラインGO』では治療不可能なケース マウスピース全体矯正『インビザライン』出っ歯症例
当院にお越しになる患者さまに一定の割合でいらっしゃるのが
「矯正したいのは上前歯(下前歯)だけだから
部分矯正のプランである『インビザラインGO』
で安く短く行いたい」
というご希望です。
可能な場合はご希望通りご案内できますが
残念ながら不可の場合もあります。
簡単に理由を記載すると
①『GOでは直せない奥歯やかみ合わせを直さないと、前歯も直らないから』
か
②『作製できるマウスピースの枚数が足りないから(GOは最大20枚まで)』
ということとなります。
代表的なケースを提示します。
⇩前歯を真横から見た写真
上顎前突(出っ歯)です
「奥歯のかみ合わせは気にならないけど、前歯を引っ込めたい」
という患者さまは多いですね。
その場合、GOで行いたいというお気持ちはよくわかります。
⇩このような方の奥歯は一体どうなっているのかというと
専門知識ですが、アングルの分類で2級1類という状態です。
※上下の前から3番目6番目の歯同士が1対1でかみ合う関係
1級(正常)では上3は下3と4の間、上6は下6より少し後ろに位置します
(2級は1級よりも下あごがより後ろに位置している)
要は2級のかみ合わせだから、前歯が前方に位置している
とも言えるのです。
(2級2類という違う前歯の位置になることもありますが省きます)
このような場合の治療方法は1⃣2⃣の2通り
1⃣ 2級のかみ合わせを1級に直して前歯を後ろに送る
= インビザラインGOでは動かせない範囲の奥歯が含まれる(上記理由①)
2⃣ 2級はそのままで、4番目の歯(平均幅7mm程度)を抜歯してできた後ろのスペースに前歯を送る
= インビザラインGOでは動かす距離が大きすぎて枚数が足りない(上記理由②)
(最大でも、単純計算で 1枚0.25mm × 20枚 = 5mm しか動かせない
→ 4のスペースが埋まらない + 前歯が下がりきれない )
ということでインビザラインGOでは、治療が不可能だということになります。
この患者さまは治療方法1⃣を選択いたしました(いわゆる非抜歯矯正です)
⇩治療後
アングルの分類でしっかり1級(正常)のかみ合わせができました。
(1級では上3は下3と4の間、上6は下6より少し後ろに位置します)
それに伴い、もちろん前歯もしっかりと後ろに下げられています。
部分矯正インビザラインGOという方法は限られた場合にのみ使える方法です。
今回のように利用できない場合もあるため、
次の選択肢としてインビザライン(全体矯正)も視野に入れておいたほうが良い場合が多いといえるでしょう。
インビザライン コンプリヘンシブ
保険外診療 935,000円(税込)
治療期間 約1年10か月
★担当歯科医師によるインビザラインの無料相談(60分)を行っています。
ご予約はお電話(042-452-8548)か
WEBよりお願いいたします。
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