拇指頭大歯根のう胞摘出+意図的再植術 術後1年6か月経過症例
歯の根の周囲の骨が大きく溶けてしまう病気になってしまった患者さまです
拇指頭大(おやゆびの先端程度の大きさ:20ミリ前後)の歯根のう胞(膿の袋)が根の先にできてしまい、大きく骨が溶けている状態です。
通常の根管治療ではほとんど反応がなく、むしろ歯肉の膨張が強くなる状態でした。
以下どちらかの外科処置が必須でしたが、
①歯根端切除術(歯の根の先端を取り除き、一緒にのう胞摘出)
②意図的再植術(歯を一度抜き、のう胞摘出後、歯を戻す)
①の方法では、感染している根の切除範囲が大きすぎて、うまく治ったとしても、残る歯根が短く、予後が悪いことが予想されました。
そのため、いったん抜歯し、歯肉を翻転(めくる)してのう胞を摘出後、再度歯を戻す(再植)という方法②を取りました。
⇩術前の歯ぐき 腫れがあります 中には大きなのう胞(うみの袋)があります
⇩術後1年の歯ぐき 腫れが引いています
⇩術前のレントゲン 歯根の周りの骨が大きく溶けています
⇩術後1か月のレントゲン のう胞を摘出しているので、術前よりも骨がないように見えます
⇩術後7か月のレントゲン 周り少しずつ骨ができてきています 成熟には数年かかりそうです
⇩術後1年6か月のレントゲン さらに骨ができてきています 成熟しつつあります
治療前は腫れを繰り返していたそうですが、処置後は全く腫れないそうです。
かなり大きなのう胞でしたので、今回の処置でどこまで治癒するのか、今後も経過を追いたいと思います。
保険外診療 意図的再植術 + のう胞摘出術
料金 約7万円
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